前回の記事で書いたとおり、私はリフレックスの副作用により、激しいイライラと衝動的な攻撃性に駆られ、普通の生活が送れなくなり、仕事も失ってしまいました。
そして、そのリハビリには、1年6ヶ月もかかってしまいました。
食べていくための社会復帰
ただ正直に言って1年6ヶ月は短すぎたと思います。しかし、傷病手当が1年6ヶ月しかもらえなかったから致し方なかったのです。
カウンセラーからは、本来は週3、4日のアルバイトやパートから始めていき、徐々にフルタイムの仕事に就いた方が良いとアドバイスされていました。
しかし、それでは、食費はおろか家賃も払えない状態。
「生活保護」もアドバイスされましたが、そこまでではないと思い、フルタイムの仕事を探すようになりました。
傷病手当金の支給は2014年の2月まででした。
3月から働けるよう急いで仕事を探しました。そして運良く、ヘルプデスクのオペレーターの仕事が決まりました。もちろん正社員ではなく派遣です。
上司が気難しく、神経をすり減らす職場
しかし、そこではまともな研修やマニュアルもなく、しかも上司が大変気難しく、すごくストレスフルで、すぐ辞める人が多い職場でした。
私も、これはひどいと思い、一ヶ月しないうちに、派遣会社に辞職を願い出ました。
しかし、派遣会社の必死の説得により、ずるずると1年勤めることになりました。そこから、次の地獄が待っていました。
リーマンショック以降非正規の労働環境も厳しく
少し話はそれますが、私は2004年にブラック企業を辞めてからは、ずっと派遣で働いています。
これは、ブラック企業でズタボロになった心身を休めるために、週3~4日で働ける仕事を探していたからです。しかし、一度非正規になると正規には戻れない社会。
そのため、ずっと派遣で仕事をしているのです。
もちろん、ですからこれは「不本意型非正規労働」です。

不本意型非正規労働
いずれにしても、ずっと非正規で働いてきた経験から言うと、やはりリーマンショック以降、非正規の労働環境もかなり厳しくなってきたと確信しています。
- 人員の削減
- 一人当たりの仕事量の増加
- 仕事に対する客観評価の導入
- 効率性・能率性が要求される
- 非正規でも即戦力型の採用へ
ですから、以前に比べ非正規の仕事も、一般的にストレスフルになってきたことは間違いないと思います。
ストレスフルな職場に耐えられず辞職
前述の仕事は、上司が気難しいだけでなく、一人ひとりの受電数や後処理時間が数値化されていました。しかもそれが、みんなに公表されていました。ですから能率の悪い人は、居づらくなりドンドン辞めていき、優秀な人だけが残るというシステムが採用されていました。
私は何とか我慢しましたが、それも限界にいたり、2014年末頃からは、朝起きることがつらくなり、休む日も多くなりました。
朝起きられないのは、多分パキシルの副作用だったかもしれません。しかし、いずれにしても、私も居づらくなり、1年で辞めることになったのです。

それ以降の職場もひどい職場ばかり
それから、少し心身を休め、5月からまた働き始めました。同じく派遣です。総名10人にも満たないコールセンターでした。
しかし、やはりそこも、研修期間はたった1週間。マニュアル類は一切なし。
ひたすらOJTで仕事を覚えてもらうというスタンスでした。
そこは、そこまでストレスフルではなかったのですが、今度は私の調子の方が悪くなり、結局、2ヶ月でクビになりました。やはりパキシルのせいか朝起きるのが困難で、勤怠状況が非常に悪かったのです。
今度は人当たりのきつい先輩がいる職場へ
また1ヶ月ほど休み、8月から別のコールセンターで働き始めました。ここも小規模コールセンターでした。
そこの職場は派遣会社から紹介された時点で以下の注意点が指摘されていました。
- とても離職率が高い
- 一人他人に厳しい人がいて、それが原因で辞める人が多い
- その人はなるべく遠ざけるようにする努力はする
職場見学した際、やはり、どんよりした嫌な空気が漂っていましたが、背に腹は変えられないということで、働くことにしました。

しかし、ここも、研修期間は1週間程度、マニュアル類はほとんど無いに等しく、ひたすらOJTで仕事を覚えてもらうというスタンスでした。
さらには、その人当たりのきつい人と隣の席で、結局その人から仕事を教えてもらうという、紹介条件とは違うものでした。

その人は、とてもとても早口で、聞く耳を持たず、一方的にしゃべり、自分と同じレベルや行動を取らないと気に入らない、そして口調が厳しく激しいということで、そのストレスに耐えられず、2ヶ月で辞退することにしました。
きつい人を遠ざけて、他の社員が仕事を教えてくれるという前提での仕事だったので、条件相違でもありました。
今度はマニュアルが滅茶苦茶で研修はほぼ自習
また一休みし、11月に別のコールセンターで働き始めました。そこも5名程度の小規模コールセンターでした。
職場見学をした際、前回のようなどんよりした雰囲気は無かったので、働いてみました。
しかし、今度は、マニュアルはあるものの、内容が全然更新されていなく、全く使い物になってませんでした。しかも、研修担当者がいなくて、研修は資料を一人で読んで自習するというスタイルでした。
そして一ヶ月もしないうちに電話に出るというハードな環境でした。そこも結局OJTで仕事を覚えるというスタンスでした。しかも、デビューしてすぐにベテランと同等の能率が求められたのです。「なるほど、離職率も高いわけ」だ思いました。
ちょうどその頃は、パキシル→ジェイゾロフトに戻すことを試みていた時期でした。運悪くパキシルの「離脱症状」が徐々に出てきていた時期でもありました。
その頃の離脱症状は以下のものです。
- めまい・シャンビリ感
- 不眠・睡眠障害
- イライラ感や攻撃性の増加
- 何をやってもおもしろくなくなる
その頃、こうした離脱症状もあって、とてもストレスに弱くなっていました。我慢して仕事を続けるかどうかギリギリまで検討しましたが、遂に1ヶ月で辞めることになりました。
失業保険と就職困難者制度
この職場を辞めることを決心した理由は、ハローワークに相談しことでした。
2015年3月17日に仕事を辞めたときに、私は「就職困難者」制度を利用してました。
この制度を利用すると、以下の利点があります。
- 給付制限(90日)が外れる
- 45歳未満で就業期間が1年以上だった場合、給付日数が300日に
給付日数300日とだいぶ余裕があったので、今すぐ仕事を辞めても残り分を、2016年の3月17日までなら、給付が再開できるとアドバイスをもらったのです。
お金の心配がなくなったので、そこの仕事は速攻で辞めました。そして離脱症状とシンスプリントの治療に時間を当てることにしたのです。
4月求人以外はブラック企業が多い
ということで、2014年~2015年は4ヶ所も職場を渡り歩きましたが、どれも定着できませんでした。自分の問題ももちろんありました。しかし、どこの職場もブラック色が強かったと思います。
この4ヶ所の職場の共通点は以下の点です。
- 小規模コールセンター
- マニュアル・研修が全く整っていない
- 基本OJTで仕事を覚えてもらう
- そのわり、能率や効率が求められる
- 人手が足らず、先輩や社員に不明点が聞きづらい
小規模コールセンターはブラックの可能性高い
ちなみに、私が渡り歩いた職場には以下の特徴もありました。
- 離職率がすごく高い
- いつも求人を出している
いつも求人を出しているからこそ、すぐに就職が出来たとも言えます。
そしていずれも小規模コールセンターでした。
小規模コールセンターの特徴は、大規模に比べ組織管理の労力や、研修体勢を作る労力が少なて済むことだと思います。
だからこそ、いずれの職場もマニュアル・研修制度が、充実していなかったのだと思います。
OJTとは単なる怠慢
OJTを行うこと自体には異議はありません。しかし、私が渡る歩いた職場は、マニュアル・研修体制などのサポート体制が整っていなかっただけです。そしていずれの職場もそうしたサポート体制を充実させる予定はありませんでした。
OJTを行うのではなく、OJTでしか仕事を教えられない企業だったのです。OJTを謳って、OJTだけで仕事が覚えられる優秀な人物だけ残すというシステムなのです。
単なる怠慢です。
優秀でないと、どんどん切られていく生きにくい社会です。
このようにマニュアルや研修といった組織管理が整っていない職場は、組織ではなく単なる個の集まりに過ぎませんでした。
ですから、小さな個の集まりの中で、個性が強烈な人がいると、離職率がどうしても高くなってしまうのです。

4月求人を待って社会復帰する
このように4月以外、いつでも求人を出している企業は、ブラック企業である可能性が強いのです。
うつ病の治療がひと段落し、社会復帰をする時期が、4月であれば問題はないと思います。しかしそうでない場合は、急いで、社会復帰することはおすすめしません。
傷病手当や失業保険など、使える社会保障を最大限利用し、4月の豊富な求人から、自分に合ったストレスの少ない職場を選ぶことをおすすめします。
かく言う私も、散々な去年の経験を活かし、今年の1月から3月は失業保険で暮らし、そして明日(4月1日)から次のような職場で働くことにしました。
- 大規模コールセンター
- 研修が2ヶ月としかっりしている
- マニュアルもしっかりしている
- 社員に不明点が聞きやすい
- 勤務時間も7~7.5時間と短め

リーマンショック以降の労働環境はひどく、生き辛い
リーマンショック以降は日本の労働環境は、悪化の一途をたどっていると思います。それは非正規にも当てはまります。
こうした社会情勢では、焦ってすぐ就ける職場に就いてしまうとブラック企業にぶち当たる可能性が高いのです。
焦らず求人数が豊富になる4月を待って、社会復帰したほうが、挫折のリスクが少ないと思います。
それでも「完璧な職場ない」と思います。
力を入れすぎず、明日からまた「社会復帰」に努めていきたいと思います。