ミニバードの利点
私は2013年9月から格安レンタルサーバーミニバードを利用していました。ミニバードを今まで使用していたのは、以下のような利点があったからです。
- 月額:250円~(税抜)と、とても安い
- さくらのインターネットより速い
- 動作も安定している
以前はDrupalで住宅会社の比較サイトを運営していたのですが、比較サイトのような複雑なサイトになると、どうしても速度がネックになっていました。ですので、ミニバードを選ぶことになりました。
さくらのインターネットに戻った理由
しかし、このブログは「さくらのインターネット」で運用しています。
当サイトは、見てのとおり、WordPressで運用しています。
WordPressも、決して高速で軽量なCMSではないと思います。
ではなぜ、速度では劣るさくらのインターネットに戻ったのでしょうか?
ミニバードMySQLのバージョン古く更新予定もなし
当サイトは現時点ではWordPress4.4.2で運用しています。
WordPress4.4.2 日本語版の動作環境は以下のようになっています。
- PHP バージョン 5.6 以上推奨
- MySQL バージョン 5.6 以上推奨
最新に近いサーバー環境が推奨になっています。
しかし、ミニバードのサーバー環境を見てみると、MySQLのバージョンが「5.0.95」とかなり古いことに気づきました。

【さくらのレンタルサーバ】基本仕様
一方、さくらのさくらのレンタルサーバのサーバー仕様は以下のようになっています。

両者を比較してみると、Perl、Pythonなども、ミニバードの方が古いことが分かります。
格安レンタルサーバーの特性
MySQL5.0.95は、2012年頃のリリースだと思うのですが、いずれにしてもバージョンが古いので、ミニバードに更新予定があるか問い合わせてみました。
誠に恐れ入りますが、現時点ではMySQLのバージョンアップについて予定されておりませんので、ご了承いただきますようお願いいたします。
今回お問い合わせいただきました内容につきましては、お客様からのご要望として、弊社担当に伝えるようにいたします。
という回答だったのです。
最近ではDrupalも、バージョン8がリリースされました。
Drupal8でも必須環境としてMySQL 5.5.3を挙げています。
それでも、MySQLのバージョンアップを予定しないというのは大変ショックでした。
しかし、それが格安サーバーの特性なのでしょう。これをきっかけで、以前に利用していて、信頼性があったさくらインターネットに戻ることにしたのです。
*注意、現時点でのさくらでのMySQLは5.5。きっと順次バージョンアップされると期待しています。
さくらでWordPressの高速化は可能
以上のような経緯で格安・高速のミニバードからさくらインターネットに戻ったのですが、やはりミニバードに比べ、遅いのは事実でした。
しかし、かなり簡単な方法で、WordPressの高速化が実現できました。
WP Fastest Cacheは効果テキメン
やったことはたっとひとつ。
「WP Fastest Cache」というプラグイン(無償版の方)を導入したことです。
キャッシュ系のプラグインと言えば、「WP Super Cache」が有名ですが、効果の差は歴然です。さくらのインターネットユーザーは、すぐに「WP Fastest Cache」に切り替えたほうがいいと思います。
ちなみに「WP Super Cache」と「WP Fastest Cache」は併用できません。他にも有名な「Head Cleaner」とも併用できません。
【参考サイト】
2015年版 さくらレンタルサーバ上のWordPress高速化対策(広告対応あり)
設定が簡単で不具合も今のところない
「WP Fastest Cache」を有効にすると初めは英語の画面が出ますが、すぐに日本語化できます。
Languageから「日本語」を選択し、「Submit」をクリックするだけです。
無償版の場合、チェックできない項目がありますが、それでもかなり高速化できます。
「モバイルユーザーに対してキャッシュを表示しない」以外にチェックを入れるといいと思います。ただそれだけです。
「Head Cleaner」のように難しくて細かい設定をする必要がなく、表示が乱れることも少なくて安心です。
調べてみると、他にもさくらインターネットでWordPressを高速化する方法があるようなので、下記サイトをご参照ください。
標準の高速化プラグインは効果が薄い
さくらインターネットでは、Wordpressをクイックインストールすると、いくつかのプラグインが標準でインストールされます。
さくらのレンタルサーバ版wordpressの特長を見ながら、ほぼ全てのプラグインを試してみましたが、はっきり言って「WP Fastest Cache」にはかないません。
Autoptimizeプラグインは要注意
しかも、ほぼ全てのプラグインが日本語化されていないので、設定が難しいのです。
中でも気を付けたいのが、「Autoptimize」というプラグインです。
HTML、CSS、JavaScriptを最適化するプラグインのようなのですが、全てにチェックを入れても、あまり速くなりません。
しかも「Optimize JavaScript Code?」というところにチェックを入れたところ、いくつか表示が乱れるようになりました。
高速化もあまり期待できないし、表示乱れも生じるあんまり意味の無いプラグインだと思います。
以上のサイトでも不具合が報告されているので、さくらインターネットと相性のいい「WP Fastest Cache」を使う方がいいと思います。
結論
レンタルサーバーと言えば、「安さ」と「速度」が重要視されますが、やはり、運営会社の信頼度や本気度、使用しているユーザーの多さなども重要なのだなと実感しました。
さくらのレンタルサーバといえば、今でもあまり速い方ではないですが、前述したとおり、かなり簡単にWordPressを高速化できるので、遅さというデメリットも解消できると実感しました。
また当面さくらインターネットのお世話になる予定です。