2016年のWindows10への強制アップデート問題。
酷過ぎます。やり方が汚いです。消費者庁も動いたくらいですから、もうMicrosoftは「反社会勢力」であると言っても良いと思います。
私はソフトウェアのサポートセンターで働いていましたが、トラブルの相談、問い合わせの大半はWindows10ユーザーからでした。「Windows Update」機能を「悪用」して、ちょくちょくユーザーの環境を変え過ぎるんです。迷惑以外何者でもない。本当にゴミ以下のOSだと思いました。
Windows10はMicrosoftのためのもの
多くのお客様からの相談、問い合わせを受けて感じたのは、Windows10はユーザー重視で設計されたOSではないということです。真実はMicrosoft(M$)の利益のために設計されたクズで史上最凶OSなんだということです。
「セキュリティのため」というのは真実かもしれないけど、単なる逃げ口上。
OSをパッケージソフトとして販売し利益を得るビジネスモデルの限界から離れ、「Windows as a Service」という別の収益構造にMicrosoftが移行したかっただけの話。

昔は最新のWindowsを買うために行列も出来ていた。出展:Windows XP深夜販売開始。全般に寒かった秋葉原
そのビジネスモデルの変更にユーザーが振り回されているのです。迷惑千万!
アイコンダサい
とは言え「無償アップグレード」、タダなのでWindows10に移行するか迷った時期もありました。
しかし、他所で不具合が多発していることや、実際にWindows10機を操作してみて、特に使いやすいとも思わず、ゴチャゴチャしていると感じたのでアップグレードには否定的になりました。
結局Windows10へのアップグレードはしませんでした。一回アップグレードしてダウングレードすることさえしませんでした。
Windows10、さらにはMicrosoft(M$)社との永久決別への決め手になったのは、実はそれ以外の点にありました。それはあのアイコンのダサさ、フラットデザインのセンスの無さです。あんなのと一緒に生活できないと思いました。
2020年問題
特にWindows7ユーザーの方は、私と同じような理由でWindows10にアップグレードしなかった方も多いと思います。しかし、それはそれで問題がない訳ではありません。
Windows7の延長サポートが2020年で終了することです。2020年と言っても「1月14日」と年明け早々でサポートが終了するのです。
この記事の公開時点でもうサポート終了まで2年11ヶ月と数日になってしまったのです。タイムリミットは実はかなり近いのです。
遅くとも2019年末までに無償のLinux、LibreOfficeへの移行に成功すれば、今後M$にお金を払わずに済み、費用削減に繋がると考えられます。もう決断は今しかないと思います。
10 Homeは史上最凶
私はメインPC(ThinkPad)を約2年毎に買い替えています。次に購入予定のモデルに導入されているのはWindows10の「Home版」。
価格.com - 『そびえ立つクソ』 マイクロソフト Windows 10 Home 日本語版 Elliottさんのレビュー評価・評判。これ以外にも「Home版」に対してはかなりの酷評があります。
まぁ「Windows Update」のサービスを「停止」かつ「手動」にすれば済む話ですが、いずれそれも許さないように改悪されてしまうリスクも十分あると感じました。正直困りました。
それでもMacは無いです。仕事で数年使いましたが全く肌に合わない。(私には)使いづらい。ワイド画面(16:9など)の時代に「ドック」なんて、時代錯誤で邪魔です。
その上偉く高い。もともと「ブランド志向」ではないので、憧れも全く無し。使いづらいから使わない。それだけの話です。
残るはLinux。でもLinuxのディストリビューション、悪い意味で個性的なものばかり。また困りました。
Linuxは色が変
Linuxで代表的なのは「Ubuntu」。でもまず色が変。
職場ではWindowsのカラースキーム(青・黄・白)。
家では「紫色」のUI。本当に冗談じゃなく色彩感覚が乱されます。
また「Unity」という縦型ランチャー、邪魔です。「Unity」は本当に人によって評価が別れるらしいです。私も絶対ダメです。
いくら「Ubuntu」が初心者にはおすすめと言われても無理なものは無理なんです。
もう1つ初心者におすすめと言われるのが「Linux Mint」。「Ubuntu」よりも確かに使いやすそうですが、何で「緑色」なの?Linuxは全体的に配色計画がおかしくない?
趣味で写真(カメラはPENTAX)をやっている者にとって、色感覚の暴れ、混乱は本当に耐え難いです。我慢できません。操作性も重要ですが、まともなカラースキームを採用して欲しいです。OSは決してマニアの遊び道具じゃないんですから。
他に「Puppy Linux」なんていうのものあります。でももうふざけてるでしょ。私は猫派なのでダメです。
こうした配色計画も含めたインターフェースの「汎用性」、「普遍性」の無さがLinuxが浸透しない理由の1つだと思います。
おすすめのディストリビューション
それでも調べてみたら、それほど違和感なくWindowsからの移行できそうなディストリビューションが2つありました。
Zorin OSの方は、Windows7「風」のUIを提供していることで結構前々から有名です。
Zorin OSにはCore版とLite版があります。特にCore版は、前述の「Ubuntu」と同じGNOMEベースのデスクトップ環境。Lite版はLXDEベース。
ユーザー数が多い「Ubuntu」とデスクトップ環境が同じなら、参照できる情報も多いだろうと思い、早速Zorin OS(Core版)のLiveUSBを作って試してみました。
Zorin OS 12はタスクバーが縦置きできない?
最初の印象としては、まぁ確かにWindows風ではあるなという印象。全体的に可もなく不可もない感じ。特段使いやすいとは思いませんでした。あと個人的にはGNOMEは癖があるとも思いました。
それでもあの「Ubuntu+Unity」よりはまし。
Zorin Os 12(Core版)でも良いかなと思い、さらに色々いじってみました。しかし1つだけ自分にはどうしても妥協できない点がありました。
2000年代のいつ頃からかは忘れましたが、PCのモニタがスクエア画面(4:3)からワイド画面(16:9など)に切り替わりました。その頃から、画面を無駄なく使うために、私はタスクバーを縦置きにしています。

ワイド画面時代に「メニューバー」と特に「ドック」は邪魔。結果多くのデットスペースが生まれている。画像出典:Mac - Apple(日本)
Zorin OS 12以前、多分(ver9の時)ではそれが簡単にできたという英語の掲示板があったので、それを信じていました。しかしバージョン12ではうまく行きませんでした。

パネルが上か下にしか配置できない 出展:Zorin OS 12 Core and Ultimate Are Here: Our Biggest Release Ever | The official Zorin Blog
どういじってもタスクバー(パネル)は画面上部か下部にしか置けませんでした。やり方はあるのかもしれませんが面倒そうだったので、Zorin OSは却下。
ChaletOSがおすすめ
一方、セルビア産のChaletOSは「今は」ほぼ無名。ただし同じ「Ubuntu」系のディストリビューション。しかし、デスクトップ環境は主流のGNOMEではなくXfce系。情報が少なすぎるので多分使いこなせないだろうと思いました。
しかし、Linuxの中で「最も美しい」ディストリビューションではないでしょうか?
もちろん、出展先のブログ作者さんによって多少カスタマイズはされています。それでも上掲画像のようなデスクトップであれば、1時間もかからず構築出来ると思います。※出展先サイトでは他にも美し過ぎるデスクトップ例が掲載されています。
Zorin OS 12はパネルのレイアウト問題で却下。そうなるとChaletOSの美しさが頭から離れなくなりました。もう衝動的にLiveUSBを作ってみました。
結果、簡単にタスクバー(パネル)の縦置きできました。本当に簡単でした。「GNOME」なんかより「Xfce」の方がカスタマイズ性に富んでいて、簡単で、取っ付きやすい気がしました。
インストールして「たったの3周間」でほぼ理想のデスクトップ環境に仕上げることができました。
もちろんアイコンなどは他所から入手してカスタマイズしています。
- 美しい
- 使いやすい
- カスタマイズが簡単
ちゃんと情報が伝われば、今後はChaletOSが主流になると思います。Ubuntu派生なので、困ったことがあっても、ほとんどの事はUbuntuの情報サイトを参照して解決できます。本当にイチオシです。
XPマシンは品切れ状態
以上のことからして、Linuxのインストールが可能なWindowsユーザーには、迷惑機能てんこ盛りで「ダサい」Windows10なんかより、ChaletOSの方が断然オススメです。
もし使わないまま眠っている「休眠PC」が別にあれば、それを実験機としてChaletOSをインストールしてみるのも一つです。しかしもし、そうした「休眠PC」が無い場合。安い中古PCをテスト機として別途購入するしか方法が無いと思います。
安い中古PCといえば、延長サポート切れのXP搭載マシンになるでしょう。私も「休眠PC」が無かったので、2016年末にThinkPad X200sを追加購入しました。ちょうど年末セールで通常より4,000円程安かったのです。1万円弱でした。
残り物には福はない
馴染みのThinkPad専門ショップには、2016年の末時点では12インチノートでXP搭載マシンは「ThinkPad X200s 7462-4JJ」という型番しか有りませんでした。
[amazonjs asin="B00YQOSXGE" locale="JP" title="【中古】 ThinkPad X200s 7462-4JJ"]
このマシンのスペックで気になったのが、HDD容量が64GBと少ないことです。その代わり標準でSSDが搭載されていました。HDDの換装は出来るので、もうちょっと容量の多いSSDに換装すれば良いやと気楽に考えて購入しました。
7462-4JJのSSDは1.8インチ
早速届いた「ThinkPad X200s 7462-4JJ」。SSDを換装するため、元から入っているSSDを取り出してみました。びっくりしました。あまり流通していない1.8インチタイプのSSDが入っていたのです。
だから売れ残っているのか…。
納得しました。残り物には福は無し。手元にあるのは2.5インチのSSD。結局ebayでX200s用の2.5インチHDDキャディーを購入することになりました。まあ173円(執筆時点)と安いんで良いんですけど。
少し話はそれますが、ThinkPad用のパーツ、Amazonでもたまに取り扱っています。でも時間に余裕があって、英語に抵抗が無いならebayで購入する方が断然お得です。Amazonの10~15分の1程度の金額で買えます。もちろん、送料無料の配送方法の場合は、手元に届くには1~2ヶ月はかかります。※今回はなぜか航空便で2周間程度で届きました。
さて2017年になり早々にいつものショップで在庫を確認しましたが、この訳あり「ThinkPad X200s 7462-4JJ」さえも在庫なしになっていました。
XP搭載マシンは2016年末のセールでほとんど売り切れになったんだと思います。残っていても訳あり品。購入する際は、事前に詳細なスペックを調べた方が安全だと思います。
Vista機は流通しない
XP搭載機が安いのは、やっぱり延長サポートが切れているため。実は今年の4月11日でVistaも延長サポートが終了します。その辺りでVista搭載機が安く出回る可能性も無くはないと考えられます。
しかし、Vistaのシェアは1.0x%代。グラフに掲載できないほどのシェア。
いまだに現役の7や8系のマシンは中古でも最低2万円台半ばからでしょう。実験機のために2~3万も出せませんよね。
やっぱり今年の前半、できれば今すぐにでもXP搭載マシンを物色し、取り敢えず物だけ押さえておく必要があると思います。本当に今年の3月、後2ヶ月程度でXP搭載マシンは在庫ゼロになる可能性はあると思います。
実験機だけ押さえておいて、後で時間がある時に、ゆっくりLinux特にオススメのChaletOSへの移行テストをするのが良い方法だと思います。それほど、去年末のセールでXP搭載マシンは姿を消してしまったのだと思われます。
まあ、最低最悪な強制アップデート事件があった年ですから、筆者のように今後を見据えて、まずは実験機を買っておいて、後でLinuxに挑戦しようと思った人が多かったのでしょう。
まとめ
今回の記事の要点は以下の4点です。
- 「ChaletOS」はWindowsユーザーに一番オススメのOS
- Linux用の実験機、つまりXP搭載マシンを買うなら今すぐ、大至急
- XP搭載マシンはもう品薄状態
- とは言え残り物には福はなし、スペックは事前に調べる必要あり
筆者は今まさにChaletOS(Linux)への移行準備をしている最中です。
そこで感じた注意点を数点だけ述べて、今回は終わりにします。ご興味のない方はここまでで。お読みいただき有難うございました。
Wineを過信しない
WindowsユーザーがLinuxに移行する際、最も気になるのがWindowsプログラムがLinuxでも問題なく動くかどうかという点だと思います。
ご存知の方も多いと思いますが、Linux(Macも)ではWineというWindows用プログラムを作動させるためのプログラムがインストールできます。
よく雑誌やブログなどでは、Wineを使えばWindowsプログラムは大体動くと楽観的な事を書いているのを散見します。私もそれを信じていましたが、蓋を明けたら大違いでした。
正常に動くのは半分程度と覚悟
今使っているWindowsプログラムの5、6割程度しかまともに使えませんでした。
またWineの特徴として、最新版にすれば動作が安定するという代物でないということです。かえって、最新バージョンにしたことによって、今まで使えていたプログラムが使えなくなることもあるという事もあるそうです。
通常Ubuntuソフトウェアセンターからインストール出来るWineのバージョンは1.6.2(執筆時点)。実際筆者も1.6.2では動かないソフトがあったので、最新安定版1.8をインストールしました。でも結局そのソフト動きませんでした。やっぱり最新版なら何とかなるというという代物じゃないようです。※ちなみに1月24日に最新安定版は2.0になりました。
結局今使っているWineは安定版とは違う「Wine-2.0 rc6(staging)」です。使いたいWindowsプログラムがどのWineバージョンで動くかを見つけるのにかなり苦労します。
特に.NET Framework系のソフトは動かない
Windowsのソフトでは「.NET Framework」に依存している物も多いと思います。64bit版のLinuxをインストールする場合、「.NET Framework」系ソフトを動作させるには大きな問題があります。
通常64bitのLinux環境でWineをインストールすると、やはり仮想のWindows環境も以下のような64bit環境になります。
しかし64bit版環境のWineでは.NET Frameworkのインストール自体ができないのです(執筆時点)。.NET Frameworkランタイムを導入するには、32bit環境でWineを再構築しないといけません。面倒です。
Wineを32bit版で再構築し.NET Frameworkランタイムのインストールに成功しても、目的のソフトが動く保証はありません。実際、32bitとしてWineを再構築し「.NET Framework」をインストールしても、筆者が使いたいソフトは動きませんでした。
「.NET Framework」必須とするソフトはあんまり動かないと思った方が安全だと思います。また、.NET Frameworkソフトのためだけに、わざわざ32bit環境を構築するというのも筋が違うような気がします。
私も1つだけ.NET Framework4が必須なソフトがありました。しかし、どう工夫しても動かなかったのでそのソフトとはおさらばしました。諦めも肝心です。
Wineが砦、諦めと潔さ柔軟性が必要
ChatleOSなどのLinuxのインストール自体はそんなに難しくありません。しかもChatleOSは操作性もカスタマイズ性も、デザインも優れています。
それでもLinuxに移行して、誰でも最初に突き当たるのは「Wineの壁」でしょう。
どのWindowsソフトが動くのか、どうやっても動かないソフトがあるのか、その場合代替ソフトがあるのか、その辺の見極めと、それに基づいたロードマップが作れるかどうかがLinuxへ移行するかどうかの第一の判断材料になるのでしょう。
私がこうして今、ChaletOSを紹介出来るようになったのも、そうした見通しが大体立って余裕が出てきたからです。
- (主観ですが).NET Framework系のソフトには頼らない
- なるべくクロスプラットフォームのソフトを使う
- 使いたいWindowsソフトが使用不可ならきっぱりと諦める
- 代替ソフトや、クラウドサービス、CMSツールなども視野に入れる
そんな潔さと柔軟性がないと、儲け主義、迷惑機能てんこ盛りで「ダサい」Windows10、Micro$oftとは決別できないとも思いました。
ということで、今後はChaletOSへの移行作業で忙しくなりますので、ブログの更新はまた停滞します。あしからず。