ChaletOSのアウトラインプロセッサー・リッチテキスト編、タブ対応版なら「NoteCase Pro」の一択

前回の記事でも書きましたが、Linuxではなぜかアウトラインプロセッサーの数が極端に少ないです。これはリッチテキスト対応版にも当てはまります。

実際、思い浮かぶのは「TuxCards」ぐらい。後述しますがこれも不便で、使用に耐え難いです

Windowsプログラム全員死亡

「TuxCards」が不便という情報は得ていたので、Windows版のリッチテキスト対応アウトラインプロセッサーを試してみました。

  • FitzNOTE
  • NanaTree
  • NanaTerry

しかし、3つとも不具合があり使えませんでした

FitzNOTEは不安定

上記ソフトの中で私が本当に愛用していたのは「FitzNOTE」。ですのでまず最初に「FitzNOTE」を試してみました。起動は問題なく出来ました。

FitzNOTE起動は問題ない

しかしファイルを新規作成しようとすると常に以下のエラーが続けて出てフリーズしてしまいます。

FitzNOTE-error1

FitzNOTE-error2

またファイルの新規作成をしなくても、一定の時間が経つとやはりエラーが出てフリーズします。

FitzNOTE-error3

とても長い付き合いでしたが、使用は断念することにしました。ちなみにこのソフト、1999年で更新が終了しています。しかし知る人ぞ知る「不朽の大名作」です。

ストア以外のアプリ禁止

次期Windows 10に、ストア以外から入手したアプリを「禁止する」新機能 ~既存のWin32アプリに大きな影響 - PC Watch

この迷惑機能が実施される前に一度インストールされることをお勧めします。

NanaTree、NanaTerryは日本語入力が困難

次に試したのが「NanaTree」と「NanaTerry」。姉妹ソフトのようなものなので不具合の症状は同じです。ですので「NanaTerry」を使って事例を紹介します。

NanaTerryこれでも日本語入力中

両ソフトとも上記画像で掲載したとおり、入力中の日本語がエディターに表示されません。しかも変換候補も画面下に表示されます。そんな困難の中、一応変換確定すると、エディターに日本語は入力されます。しかし、大体変換ミスしています。当然ですよね。

これじゃ使えたものではありません。ということでWindows系のリッチテキスト対応アウトラインプロセッサーは全員死亡。

TuxCardsはやっぱり使いづらい

仕方が無いので【色々な意味で】有名な「TuxCards」をインストール。※「Application Center」からインストール可能。

メニューの表示等は英語ですが、リッチテキストエディターとしては使いやすい部類です。

TuxCards

日本語入力も全然問題がありません。

子ノードしか追加できない

「TuxCards」の最大の難点は何と言っても、階層の操作にあります

  1. 子ノードしか追加出来ない
  2. 同一階層に新規ノードが作れない
  3. 後でノードの階層レベルの変更が出来ない

実際の画像が以下です。

TuxCardsでノードを追加

ノードを追加すると、どんどんどんどん、下のレベルに階層が追加されるのです。

同階層にノードが追加できない

このようにどうしようもない状態になってしまった階層を、後から修正することはできません。使えないことはないですが、とても面倒であることは間違いありません。

ということで、やっぱりアンインストール。

タブ表示を重視するかどうか

次に試したのは「NoteCase Pro」。シェアウェアですが「Lite版」として登録すれば無料です。ちなみに2008年「NoteCase 1.9.8」まではフリーウェアでした。

「NoteCase Pro」は「Application Center」からインストールはできません下記サイトの「Download」から該当のdebファイルをダウンロードしインストールします。

Download-NoteCasePro
出典:NoteCase Pro | note manager

「Download」をクリック後、以下のページに遷移します。タイトルが必ず「Download for Ubuntu Linux」となっていることを確認し、debファイルをダウンロード。※ChaletOS 16.04.2の場合は「Ubuntu16.04」の32bit、64bitのどちらかです。

NoteCasePro-for-Ubuntu
出典:NoteCase Pro | note manager

ダウンロードしたdebファイルは「Application Installer(=GDebi」でインストールして下さい。

※debファイルのインストール方法がご不明の場合はChaletOSでウィルス対策ソフト「ClamTk」を「Thunar」の右クリック「送る」に登録する方法をご参照下さい。

ドケチなNoteCase Pro

初回起動時、最初に以下の選択画面が現れます。「Telemetry」(遠隔情報収集)を許可するかしないかの選択画面です。

NoteCasePro-Telemetry-alert

「Telemetry」を「Enable」にすると「NoteCase Pro」の利用統計情報が匿名形式で送信されるようです。普通は「Disable Telemetry」をクリックしたくなると思います。しかし、この警告画面の一番下にかなり重要な事が書かれています。

「Enabling telemetry will also give you a bonus of removing the nagging window

つまりここで「Disable Telemetry」を選択すると「Lite版」で登録していても起動時に「Pro版を購入して」という警告が毎回出るのです。これが「the nagging window」です。

毎回購入督促が出る
「Later」を選択する

これが私が「NoteCase Pro」はドケチだなと思う理由の1つです。

Telemetryの中身

本当に嫌らしい事をするなと思いましたが、「NoteCase Pro」内の「Help」の中に「Telemetry」で収集される情報が載っていました。見やすく表にしてみました。※量が多いので日本語訳はしません。

Telemetryの内容色分け

どうでしょうか。Windows10テレメトリ(情報収集)に比べたら質・量ともに適切な範囲ではないかなと思います。どうやら「NoteCase Pro」に関係する情報以外は収集してはいないようです。

これとは対照的にWindows10が「テレメトリ」で収集するデータは大別すると以下のようになるそうです。

  • キーボードで入力した情報
  • 連絡先、カレンダーの予定
  • 音声認識と手書き入力のパターン
  • 診断データと使用状況データ
  • ユーザーの位置情報
  • 再生した音楽・動画の情報
  • ユーザーの通信に関するデータ

出典:Windows10をお使いのあなた!大事な個人情報が収集されないために設定すべきこと | ウェブラボ(株)スタッフブログ

本当にゴミ以下のOSとクズな会社(M$)です。もしかしたら違法あるいは脱法行為にあたるのではないでしょうか

確かに利用統計情報が収集されるのには抵抗があるかもしれませんが、この程度なら許容範囲かなと思い私は「Enable Telemetry」を選択しました。

Lite版で登録する

次に登場する画面がどのバージョンで利用するか選択する画面です。

Liteを選択

ここでは必ず「Do not ask anymore」にチェックを入れます。そして一番左下の「Lite」(制限付き無料版)をクリックします。

左から2個目の「Trial」を選択しても良いのですが、10回文章を開いたら「Trial」(お試し)終了。利用頻度が少なくても、1周間はもたないはず。やっぱりドケチです

「Telemetry」を許可しようとしまいと、最初だけは「Pro版を購入して」ウィンドウは出ません。次回起動時から「Disable Telemetry」を選択した方には「Pro版を購入して」=「the nagging window」が現れます

陰湿ではないNoteCase Pro

このように「Disable Telemetry」を選択した方には、起動時に毎回「Pro版を購入して」=「the nagging window」が現れますが、実はこの警告が出るのは、起動時のみです

「Later」を選択する
「Later」を選択する

この警告は一定間隔で、繰り返し出る訳ではありません。ですから例えば起動しっぱなしにしておけば、もうこの警告を見ることは無いのです。

そういう意味ではドケチですが、陰湿、悪質ではないのです。複雑です。

Telemetryの設定は後から変更可能

最初は「Disable Telemetry」を選んだが、やっぱり後から起動時の警告は消したい。「Enable Telemetry」に変更したい。または、その逆も後から簡単に変更できます。

その方法ですがまずはメニューバーの「Tools」を選択します。そのメニューの中から「Gneral Settings F7」をクリックします。

General-Settings

「General Settings」の画面が表示されますので左上の「Page:」のプルダウンから「06 Operations」を選択します。

06 Operationsを選択

「06 Operations」の設定画面に遷移します。一番最後の行に「Enable Telemetry」のチェック欄がありますので、必要に応じてチェックを入れたり外したりすれば、次回起動時から、変更が反映されます。

Telemetryの設定ができる

タブ表示は2つまで

「Lite版」における2つ目の制限は、タブ表示が可能なドキュメントの数です。

その数は「2」と決まっています

タブ表示は2つまで

ちなみにタブを2つ開いている状態で、別のドキュメントを開こうとすると、しっかり警告が出ます。

3ページ目を開こうとすると警告

人によっては、タブ表示の制限が厳しすぎると思うかもしれません。しかし、タブ表示対応のリッチテキスト対応アウトラインプロセッサーは調べた限り「NoteCase Pro」しかないはずです(執筆時点)。

私はLinuxコマンドのメモなどを「NoteCase Pro」で作成しています。それ以外にもWineの設定コマンドなどの備忘録を作っています。Wineの設定と端末でのコマンド操作は関連があるので、2つ同時にタブ表示しておくと相互参照が楽で便利です

それでも経験上、3つ以上のドキュメントを同時参照することはなかったです。タブ表示は2つで十分でだと思います。ですから(個人的には)「Lite版」でも十分便利です。

メニューは英語です

それと言い忘れるところでしたが「NoteCase Pro」は今のところ、メニューが日本語化されていません。つまり英語表記です。しかし、完成度が高いのでフォントを変更するぐらいしか設定はいじらないと思います。ですから不便さはほとんど感じないと思います。

ちなみに「Pro版ライセンス」を購入したからといって、日本語表記になるわけではありません。今のところ「NoteCase Pro」の表記が日本語訳されていないのです。

もちろん日本語の入力にはなんら影響はありません。

タブ表示不要ならCherryTree

Lite版だと色々と制限がありますが、利便性も十分高いです。しかし色々な制限があるのは嫌だ。タブ表示なんて不要。という方は前回ご紹介した「CherryTree」が最適だと思います。

リッチテキストにも対応

とにかくノードの操作性に優れています。また軽快であることも特徴です。Windows版もありますし、ポータブル版もあります。先にWindowsポータル版で操作性を確かめるのも良いかもしれません。


※「NoteCase Pro」にもWindows版はあります。しかしポータル版はありません。試す価値は無いと思います。


ということでまとめますと、以下のようになります。

  • タブ表示にこだわるなら「NoteCase Pro」
  • タブ表示は不要なら「CherryTree」

ただしこれは執筆時点でのお話。「CheryyTree」もタブ表示を「TODO」の項目として挙げています。

CherryTree-TODO
出典:cherrytree « giuspen

それが実現できれば「CherryTree」の1強体制になると思います。

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